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2020.04.07 Tuesday
先々週新型コロナウイルスの感染を公表したジャクソン・ブラウン。
その後の状態が心配でしたがどうやら重症ではないようで安心しました。
彼は3月25日に LA タイムズ紙のインタビューに対して次のように応えています。
【 LA タイムズ紙のサイトより 】
まずは朗報です。シンガーソングライターのジャクソン・ブラウンは、今週新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の検査で陽性反応が出たことを受けて、「僕は大丈夫だよ。症状は全然悪くないんだ」と話してくれました。彼が水曜日に LA タイムズ紙に語ったところによると、すでに症状は消えかけていて、感染者の大半がそうであるように軽症で、完治が予想されているとの事です。
ジャクソン・ブラウンは自身の診断結果を受けて、今週新型コロナウイルスへの感染を公表し、「国全体そして世界中の衛生について万人に果たすべき任務がある」というメッセージを強調しました。現在71歳の彼は、自分がウイルスに感染したと感じて検査に至った経緯、またロサンゼルスの自宅で自己隔離している間に何をしているのかについて語ってくれました。
いまの気分はいかがですか?これまでどんな症状があったのでしょうか?
僕は大丈夫だよ。症状は全然悪くないんだ。身体症状はほとんど弱まっているよ。今はもうほとんど残っていない状態だね。
どういうきっかけで検査を受けようと思われたのでしょうか?体調が優れなかったのですか?
僕は(3月12日にニューヨークで行われた Love Rocks ベネフィット・コンサートに参加してロサンゼルスに戻った後)スタジオで作業していたんだ。すべての物を消毒したり頻繁に手を洗ったり、注意すべき点はすべてしっかり守っていたよ。でも微熱を感じて少し咳が出たとき、すぐに作業を中断して皆に言ったんだ。「もう終わりにしよう」ってね。翌日検査を受ける手配をして、翌々日に受けることができたんだ。ちょうどその頃、Love Rocks コンサートの製作班のメンバーが感染したって聞いたんだよ。それで「おそらく僕も感染してしまっただろうな」って強く意識したんだ。でも昨日陽性という検査結果が返ってくるまでは分からなかったね。
検査結果が出るまで症状がどんどん悪化したというわけではなかったんだ。一日仕事ができないとか、時々胸を使うほど大きな咳になってしまうといったような症状はなかったから奇妙な感じだったよ。でもそれで「少なくとも僕の場合、これは普通の風邪やインフルエンザじゃないぞ」って思ったんだ。僕はとても運が良かったよ。症状がそこまで悪くなるまでには至らなかったからね。ニューヨークの製作班にいた何人かの友人はかなり重い症状なんだ。新型コロナウイルスに関して言うと、重症を患う人たちの一人になるかどうかなんて分からないってことなんだよ。
あなたは入院したり治療を受けたりしたのですか?
どちらもなかったんだ。何か問題があれば治療を受けていたと思うよ。もし僕が医者に呼吸困難だって言っていたら、治療を受けていただろうね。僕は他の人たちが本当に必要としているように、入院や供給品、投薬の必要がなかったから運が良かったよ。
検査過程について教えてください。検査はかかりつけの医師を通して受けられたのでしょうか?
そうだよ。検査キットがかなり少ないから時間がかかるんだ。でも本当に不足しているのは、医療従事者が自分たちを守るのに必要な防護服やマスクなんだよ。これこそが本当の問題なんだ。検査結果が返ってくるまでかなり時間がかかったんだけど、これは実施した検査の数が原因だと思うね。検査結果は一元管理された検査センターに送られるんだけど、そこの職員は忙しすぎて記録することさえできなかったんだ。とても動揺したよ。検査センターが僕の検査結果を受け取ったことさえ記録されていなかったからね。そしてやっと彼らが検査結果を受け取って僕にも分かったんだ。
あなたはどのように自己隔離しているのですか?家の中にはご家族も一緒にいるのですか?それともあなただけなのでしょうか?
僕は完全に隔離されているよ。食料の配達人を雇っているんだ。僕には助けが必要だからね。実は僕は息子(2人の子供のうち年上のイーサン)にうつしてしまって、彼はいま自宅で自己隔離しているんだ。彼の症状も軽症だけどね。彼はニューヨークに行かなかったんだ。イーサンは先見の明を持って「行くべきじゃない」って言ったんだよ。でも無知だった僕は、「注意深く手順を踏んで安全にしていれば大丈夫だ」と考えてしまったのさ。息子は正しかったよ。僕はあのコンサートに行くべきではなかったんだ。
あなたはいまどのように自分の時間を過ごしているのですか?
楽器を弾いたり、音楽を聴いたり、読書したり、(今秋リリース予定のニューアルバムの)曲の作業をしたりしているよ。でも一番時間を割いているのは、色んな人たちとコミュニケーションだね。
「政府の指図は受けない」と言っている人たち、この状況が直接家族や隣人、友達に影響を及ぼすまで深刻に捉えない人たちについてはどう思われますか?
率直に言って政府の言うことを真摯に受け止めるのは難しいよ。彼らは記者会見の場で全員が立ったままお互いに密着して、マイクに触り、握手したり、背中をポンポン叩いたりしているよね?「何故こいつらの言うことを聞かなきゃいけないんだ?」って考えても仕方がないよ。
そしていまトランプ(大統領)はイースターまでに経済活動を再開させるつもりだと言っているけど、彼は誤った情報だらけなんだ。毎回アンソニー・ファウチ(米国立アレルギー感染症研究所所長)が彼の発言を訂正するために登場しているけどね。アンソニー・ファウチは素晴らしい仕事をしているよ。必要な役割なんだ。政府から出される嘘や誤った情報、馬鹿げた発言について誰かが訂正する必要があるからね。
ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモはすごいよね。彼の対策はよく考えられていて率直なんだ。決断が早くて、様々な問題について深く知的なレベルで話すことができる。そして絶対に自分について語らないんだ。彼が話すのは人々の健康について、そしてどのようにして僕たち皆がこの状況を乗り越えるべきかについてだけなんだよ。心が洗われるような感じがするね。
新型コロナウイルスとの戦いにおいて、検査キットや医療従事者のための防護服の不足以外に何が必要だと感じていますか?
何らかのリーダーシップが必要だと思うよ。僕たちに食料を届けてくれる人たち、医療サービスを提供してくれる人たち、この状況に置かれている僕たちをケアしてくれる人たちを守らなくてはいけないからね。もし彼らのように絶対不可欠な仕事に就いているのでなければ、僕たちは彼らが感染しないように注意しなければいけない。どこにも出掛けるべきではないし、不要な事やちょっとした用事をするために町中を歩き回ったりするべきではないんだ。いま僕たちがすべき事は流行曲線を平らにすること、自宅で待機して他の人たちにうつさないことなんだよ。
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